社町議会議員 藤尾潔 議会報告I
2005.7.25
 第1回の議会報告をさせていただいてから約2年になりますが、今回10回目の議会報告をさせていただくことができました。この節目に2年間の自分の議員活動をふりかえってみると、「行政をチェックする」という点ではある程度の型ができてきたなと思う反面、行政に前向きに提案をしていくという点では力不足を痛感しています。少数の会派に所属しているのでままならぬことも多いのですが、その中でも自分にできることを考え、行動していくことが今後の課題だと思っています。

医療費助成について
 6月議会で、高齢者・障害者・母子家庭・乳幼児に対する医療費助成制度の改正について話し合われました。障害者について支給対象が一部拡大されたものの、県が要綱改正をして補助金をカットしたことにより、助成を縮小することが主な内容です。
 「すべては無理でも、障害者、子育て支援にかかる部分など、一部でも町のできる範囲で制度を維持できなかったのか。近隣では乳幼児に対して支給対象年齢を拡大しているところもあるが。」と質問したところ、「社町単独で残せる部分もあったのだが、合併を控えて他の2町の合意が得られなかった。合併したらまた検討したい」との答弁。
 「財政の面からこれらをカットするという反面、たとえば町制50周年の記念冊子を全戸配布することなども予定されている。町として、政策の優先順位というものをきっちり考えているのか」と質問したところ、「苦しい財政を理解して欲しい」との答弁。
(注…記念冊子に関しては象徴的な事例として挙げただけです)

 私は、常々財政の健全化が最重要課題であると考えています。財政が不安定であればいくら福祉・教育等の充実を図ろうとしても画に描いた餅に終わるからです。ですから、「福祉を一切現行から後退させてはならない」とは考えていませんし、どちらかというとシビアな見方をしています。今回も、高齢者に対する部分など、すべてを現行のまま存続させるのは無理だと思います。ただ、今回の件については
・社町としては一部であれば残すことは不可能ではないのに、していない。
・合併してから考えるといいながら、どのようにする予定なのか方向性も見えない。
・今回の医療費助成よりも、優先度が低いと考えられる施策がいくつかある。
・県の補助金が切られたから言われた通りに切っただけで、社町の判断というものが見えない。県の補助金を受けた「町の事業」であるという認識がない。
以上の観点から反対しましたが、賛成多数で可決されました。(7月1日から、対象者の方は負担額が変わっています)合併した後になりますが、一部でも前向きな見直しができるように活動していきたいと思っています。

国民健康保険。
 国民健康保険税の改定も6月議会の重要な議題でした。医療費の増大にともなって、多くの住民の方には増税になっていると思います。(私の家にも先日国保税の金額が記された手紙が来ましたが、ふえていました)厳しい金額であるという認識は持っていますが、実際にかかった医療費がはっきりしているわけですから、住民のみなさんに負担していただかなければならない金額も決まってしまいます。
 審議の過程で、「資産に対する課税の割合が、東条町20%、社町26.5%、滝野町39.5%とかなり違っている。合併後調整することになっているが、金額的にあまりにも違うので、大まかな方針だけでも早い段階で示して欲しい」と意見を述べましたが、条例には賛成し、可決されました。

 さて、国では郵政民営化の議論が白熱しているようですが、政府が郵政民営化ばかりをやっているわけではありません。実は来年、医療制度・介護保険制度の大幅な見直しが予定されていて、そういった議論も進んでいるのです。
問題点の一つが高齢者医療のあり方で、現行の制度では今後見込まれる医療費の増大に財政的に対応できないこと、現役世代への負担が過度になること(たとえば、社町では先述した国民健康保険会計の予算約16億円のうち、約4億円を老人健康保険に拠出しています)などから、高齢者の方に応分の負担を求めていく方針での改革が予定されています。
また、介護保険事業についても、今まで居住費・食費等が一部の施設では介護保険の対象となっていましたが、これらが原則自己負担となります。(これについては、自己負担の方と保険で見ている方との間に不公平が生じることになるため)また、介護予防事業などを通じて状態の重度化を防ぎ、保険事業費を抑制していく方向も検討されています。(ただ、これについては介護予防の経費を保険の中から出せるようにすることが検討されているので、かえって被保険者の負担増にならないか、という心配もあります。)
いずれも今年の秋ごろに政府から内容が示されて、来年の通常国会で審議される見通しとのことです。こういった情報にも目を配りたいものです。

一般質問
 私は病院の経営問題について質問しました。「昨年度の2億円の赤字補てんを受け、町長は期末手当の返上等、目に見える形で経営責任を取るべきだ」との質問には「経営責任は痛感しているが、手当の返上ということは考えていない。引き続き経営健全化に向けて努力していく」との答弁。今年の経営状況については内科医師の1名減、眼科が隔週診療になったことなどで昨年度の同時期にくらべても厳しい状態であるとの答弁。
 また、近隣に公立病院が多いことも考慮に入れ、経営規模(病床数等)を縮小しつつ、社町にできる規模で医療の質を高めていくといった方向性もあるのでは、と質問しましたが、県の医療計画の策定を見てから考えたいとの答弁がありました。
 また、蓬莱議員の質問だったのですが、「町長への手紙」制度など住民の声を聞くシステム造りの話があり、「必要性は認識しているが、公平に効率よく意見を聞くという点でいい方法が思い当たらない」との答弁がありました。個人的には広報などで手紙・FAX・Eメール等で意見を募集して、匿名の物以外には原則回答をし、多かった疑問については広報やホームページに掲載する、といいったやり方でいいと思うのですが…。
 私のホームページで一時期多く意見をいただき、このような制度は「あればいいなぁ」というより、「町民のための役場ならば、最低限やらなければいけないこと」だと考えているので、非常に残念でした。

7月臨時会
 社中学校の大規模改造工事が夏休みに行われるので、工事の入札による契約の承認が議題となりました。
 さて、私が議員になってから学校の改造工事は3年連続であったのですが、
・3回ともほとんど同じ業者が指名を受けている(←入札に呼ばれている)
・16社のうち、2社が他社に比べてかなり低い金額(最低制限価格に極めて近い額)で入札、3年連続同じ業者が落札している。
と言った点について質問しました。
「加東郡内の業者を優先して指名しているので、指名対象が似通っていることは事実。落札金額が高ければ問題だが、安かったので入れ替えは考えなかった」との答弁がありました。結果として安く落ちているからいいというのではなく、同じ業者ばかり指名しているというのはおかしいと考えます。(役場では談合防止のため、入札が行われるまでどの業者を呼んだかは非公開です。この制度については良い方式だと思いますが、昨年と同じ業者を呼んだのでは意味がありません)以上の点から反対しましたが、賛成多数で可決されました。ただ、指名のあり方については見直しは必至でしょう。

議員の期末手当等について
 議員として月額歳費25万円をいただいているという話を議会報告1号で書きました。期末手当(ボーナス)については、6月に1.8ヶ月分、12月に1.9ヶ月分、合わせて3.7か月分をいただくことになっています。
 では6月にいただいた分が25万×1.8かというとそうではなくて、「役職加算措置」というのがあって、「議員については、その役職にかんがみて期末手当を計算するときは月額の歳費に10%上乗せしてから、1.8ヶ月分を支払いましょう」ということになっています。ですから、25万×1.1×1.8=49万5000円いただいています。
 社町では、この役職加算措置については町長等常勤の特別職、議員、7級以上の職員(主に管理職)に対して10%、6級以下3級(5号俸以上)までの職員に対して5%の加算を行っています。もともとこの制度の趣旨としては、人事院勧告の中で期末手当を「○×か月分」と一律に決める中で、民間の役職付きの方との格差を調整するためにできた制度で、一般職の職員に対しては一定の意味がある制度です。(見直すべき点もありますが)
 ただ、町長等常勤の特別職、議員については町に「特別職報酬審議会」というのがあって、そこで特別職に相応な報酬を決めていただいているわけですから、その上さらに上積みで支給するというのはおかしいと思うし、法定根拠もないようです。
 現在、加東郡合併協議会の中で特別職報酬審議会が設置され、今後審議がされていきます。他の合併協議会では民間委員さんから「役職加算?何だろうこれは?」という問題になるケースもあると聞きます。行政には審議会での真摯な説明を求めたいです。
私自身も、制度に疑問を持ちつつ、審議会の議論を見守りたいと思います。(近隣の都市で加算率が20%のところが多いのですが、そんなところだけ背伸びする結果にならないように願っています)
 
 私も議員としていろんな問題を指摘してきました。今回の議会報告の医療費助成の話では物事の優先順位、ということを書きました。今回自分が手当を受け取る中で、この問題はもっと優先度が高く、早めに問題提起すべきだったのではないか、という反省の思いで一杯です。言い訳がましいですが、受け取りは拒否できませんから…


合併について
 現在は事務事業の調整を中心に行われています。そんな中、来年加東市の職員を10名程度募集するとの発表がありました。行政の効率化をめざす等と言って1年目からこれでは先が思いやられます。「職員は減るのか?」「身分保障があるので急には減らせません」こんな問答を住民説明会でよく耳にしましたが、「減らす気がありません」というように取られても仕方がないのではないでしょうか。
 何より、この10名程度の採用の話、議会の委員会でも合併協議会でも説明はなかったと思います。行政の組織・機構のあり方については結論が先送りされたまま。定員の適正化計画については新市になってから。このような中で新規採用の話が唐突に出てくる。一体どうなっているのでしょうか。
 合併協議会では、協議の議題にあげるのか、あげずに役場で調整するのかを理事者サイドで決めています。「合併時までに調整する」等と広い範囲の解釈で協議会や議会に説明をし、具体的な部分は事務方でやってしまう。以前から指摘してきた問題点ですが、ここまでとは思っていませんでした。
 7月27日(水)13:30から国際学習塾で合併協議会があります。何らかの説明があるかも知れないので傍聴に行こうと思っています。