平成18年が明け、いよいよ合併まで2ヶ月を切りました。といっても、個人的には意外なほど実感がわかないです。自分の住所を「加東市喜田1丁目…」と書くようになってはじめて「合併したんやなぁ」と思うのかも知れません。議員としては、合併するまで手をつけられなかった課題・先送りされた課題がたくさんあるのがわかっているので、どういう対応をとっていくのかいろいろ考えています。行政的には激動の一年、不安もありますが、やる気が全身にみなぎっています。今年もよろしくお願いします。

高齢者福祉計画・介護保険事業計画の見直し

 今年度は、高齢者福祉計画・介護保険事業計画の定期的な見直しの年度であり、策定委員会での議論を経てようやく案がまとまりました。2月7日まで「パブリックコメント」という形で住民のみなさんのご意見を役場(担当・保険介護課)で募集していますので、少しでも多くのみなさんにご意見を寄せていただければ、と思います。

@背景
 高齢化の進展により、寝たきり・認知症高齢者が増加する一方で、核家族化などにより家庭での介護問題は深刻化しています。(平成13年、加東郡3町での要支援・要介護の方は958名でしたが、平成16年には1293名に増加しています)
 また、介護や支援が必要となっても、高齢者の方が住みなれた地域で生活できるように、というのが介護保険の理念のひとつですが、家庭の事情などにより施設介護志向が強く、在宅ケアがなかなか進展しないのが現状です。
 そのような状況の中で、国において「介護予防を重視した施策」「地域に密着したサービス」「施設介護と、居宅介護の格差是正」を柱とした制度改正が行われ、それを受けて今回の計画の見直しとなりました。

A基本理念
「地域で支えあい生きがいと安らぎをつむぐまち」を基本理念に、「人権の尊重」「高齢者の特性に応じたサービス提供」「介護予防、自立支援」「地域福祉の充実」を重点に計画を推進していきます。

B介護予防事業
a)地域支援事業
すべての高齢者を対象に、要介護状態の予防・改善を目的として行われます。
まちぐるみ検診など通じ、高齢者の方のみなさんの状況を把握していきます。
要介護の状態になるおそれの高い方には、筋トレ・栄養教室・リハビリ体操などの介護予防サービスの実施も行われます。
b)新予防給付
 現在の要介護1の認定を受けられている方は、「要支援2」「要介護1」に区分され、現在の要支援の方と要支援2の方は、介護度の悪化を予防することを目的とした「新予防給付」の対象となります。
平成17年 要支援  224人 要介護1 429人
平成18年 要支援1 257人 要支援2 335人 要介護1 112人
新予防給付では、「リハビリ体操」「栄養状態の改善」等の予防を目的とした新しいサービスが実施される一方で、従来提供されていたサービス(家事援助型の訪問介護、福祉用具の貸与等)は状況に応じ見直されます。(過剰なサービス提供が介護度の悪化をまねくおそれがあり、また介護給付費の増大をまねくため)
この点、サービスの切り捨てにつながらないか、との懸念がありますが、委員会で「加東市では、介護事業所がお互い顔の見える関係でもあり、現在でも、過剰なサービスをどんどん提供している状況ではない。急激なサービス低下につながるような状況はあまりないと考えている」との答弁がありました。

C地域ケアの推進
 加東市に1箇所(ラポートやしろ)、「地域包括支援センター」が設置され、先ほど述べました介護予防のマネジメントや、各種福祉事業に対する相談の窓口など、加東市全体の介護サービスの拠点となります。
 また、新たに夜間に対応できる訪問介護サービスや、認知症の高齢者の方に対応したデイサービスなどの新しいサービスの提供も予定されています。

D施設介護サービスの適正化
 現在の介護サービスの利用において、施設介護の利用に偏っていることから、要介護度4・5の方の利用に重点をおき、全体の利用者を減らすことを目標とします。
 そのため、現在建設中のものを除き、新たな介護保険施設の整備は行いません。

E介護保険料
 以上の計画により、加東市全体で平成18年度から平成20年度まで、総計63億700万円の介護保険事業費給付が見込まれています。そのうち、19%を65歳以上の方の保険料でまかなうことが決まっており、平均で月額3700−3800円程度の保険料の負担をお願いすることになる予定です。(現行3200円。なお、これらは「基準月額」であり、本人・世帯の所得や収入に応じ、個別の額は異なってきます)
 
 なお、意見募集の方法等は町のホームページやCATVにより告知されています。
 以上、非常に大雑把な説明となりました。意見募集の参考に、と思い極力私の主観をまじえずに書きましたが、負担と給付のバランスを取るのは難しい問題だと思います。


11月臨時会

・給与条例の改正…人事院勧告に沿った形での職員給与の改正と、管理職手当に上限(25%)を設けるための条例改正。今までは上限の規定さえなかったので、小ましになったとは思いますが、現在の最高支給率が15%なのになぜ上限が25%なのか?
「近隣市や県に合わせました」とまたいつもの答弁。社町の条例なのですから、自分の頭で考えていただきたいものです。私は反対しましたが、7対10の賛成多数で可決。

・議員期末手当の改正…7月の議会報告Iでご紹介した、「議員の期末手当は3.7ヶ月分」といっても、実は「月額報酬に1割加算した額の3.7ヶ月分」という部分。手当の高い、安いは別としても「1割加算した額の…」は住民のみなさんの理解を得られないと考え、安田・上月・氷見・磯貝・蓬莱・林山議員の協力をいただいて、条例改正を提案させていただきました。賛成16反対1(村岡)で可決されました。
 私たちから提案した条例が可決されたのは始めてのことで、非常に感激しました。


12月定例会
合併が間近ということもあり、一部事務組合の構成団体の変更等事務的な議案が多く、新しい事業や条例改正などはそんなにありませんでした。
・補正予算…防犯灯162基の増設(予算320万円)安全、安心のまちづくりの一環として、よいことだったのではないでしょうか。現在、基本として防犯灯の設置は町負担、維持は自治会で、ということになっているのですが、「これでは集落付近はいいが、集落を離れると防犯灯が設置されない。集落の間など、必要がある場合は維持費町負担の防犯灯を設置すべき」ということを以前から問題提起していて、今回それが一部実現しましたので、この点は非常に評価しています。

・平成18年度評価替えに関する請願…「評価替えにあたり、土地の実勢価格を適切に反映してほしい」「市街化区域の農地では、土地の流動性が失われている点を考慮してほしい」という請願を私が紹介させていただき、全会一致で可決されました。

・一般質問
CATVの民営化について…高橋町長の選挙公約でもある「CATVの民間委託」。
CATVでの商工会の番組でも町長の考えが示されたこともあり、町長の見解をただしましたが、具体的な部分の研究はこれからとのこと。「肩透かし」のような議論でした。
 私のHPやメールなどで民間委託に対して非常に多くのご意見をいただきました。住民のみなさんの間に「テレネットやしろ」が定着してきているな、と感じました。
 またそういった部分は抜きにして単に数字の部分だけを考えても、現在はほぼ「料金収入で単年度の運営経費をまかなう」方針でやっているので、利益がでているわけでも赤字になっているわけでもなく、民営化のメリットがあまり見えないな、と思います。

管理職の時間外勤務手当の件
 今まで数度報告させていただいた「選挙の際の管理職に対する時間外勤務手当支給」の件、12月14日に完全に我々の言い分を認めていただいた勝訴判決をいただくことができました。これを受けて、2月8日開催予定(確定ではありません)の臨時議会において、違法な条例を元に戻す提案がなされる予定とのことで、この件については一定の解決の方向が見えたと思っています。(本当は解決した後の議会報告の発行、とさせていただきたかったのですが、今回は介護保険計画の見直しのお知らせを優先しました。)
 「十数万円程度の小さなことで、訴訟までするほどのことだったのか」というご意見を時々いただきます。金額に着目してしまうとそうなるかも知れませんが、
「違法な公金支出を可能にする条例を執行部が提案し、それを議会が多数決で認めた」というのは決して小さな話ではない、と私は思うのです。
 私たちとしても訴訟はなるべく避けたかったのですが、当局は「見直す気はありません。」の一点張り、議会で条例改正を提案しても尚政会(藤田、木田、柴垣、井上、井上、宮野。西山氏は当時議長)や共産党(村岡)など議会の多数派は「議会が多数決で決めた議決は絶対だ。議会制民主主義の原則がわかっていないのか」などと中身について聞く耳さえもっていただけませんでした。「違法な状態と知って黙認する」か、「訴訟してでも正しい方向へ持っていく」かの2者択一の中では、後者を選ぶしかありません。
 今回、条例が違法とされた主な理由は「手当の金額を町長に一任していて、条例の中に規定がない」ことなのですが、地方自治法に「手当の額は条例で定める。」と書いてあるのに、「手当の額を条例で決めなければいけない」のか「手当の額は町長に一任していい」のかを裁判所の判断を仰がないと当局や議会の多数派に理解してもらえなかった、というのは本当に残念でなりません。(公金で弁護士費用も出しているわけですから)
 議会の多数派は「判決は不当で、控訴すべき」と高橋町長に要請したようですが、熟慮の上控訴されなかったのが私にとってはせめてもの救いでした。(以前から、小東前町長から引き継いだ訴訟3件を、加東市に引き継ぐことなく解決したいといわれていましたし)あと、住民のみなさんの一部に誤解があるようなので申し添えますが、今回実際支給を受けた管理職が悪いように思われる方がありますが、彼らは職務命令に従っただけであって、全責任は「支給を決めた人」(前執行部、賛成した議員)にあると考えます。
 議会が違法なものでも何でも通してしまう「行政のイエスマン」であってはその存在意義はありません。間違ったことはきっちりチェックできる議会でありたいものです。
 次号は「加東市議会」の報告になると思います。新市の未来に重要な影響のある市長選も控えていますが、候補者の政策が見える選挙を期待したいものです。