社町議会議員 藤尾潔 議会報告B

2003.11.24

早いもので議会に送っていただいて半年になります。この議会報告も3回目になります。今回から初めて入れさせていただく所もありますが、よろしくお願いします。1・2号も若干でしたら余りがありますので、ご希望の方はご連絡いただけると幸いです。

平成14年度決算

 第349回社町議会定例会で認定を求められていました平成14年度決算について、10月1日の本会議において全決算を全会一致で認定しました。決算の概要については広報やしろ11月号に掲載されていますので、自分なりの感想を書きたいと思います。

 昨年の町の普通会計の歳入は89億円です。そのうち、主なものは町税収入が36億円、地方交付税が14億円、国や県からの補助金が11億円、地方債の発行(新たな借金)が9億円になります。

 歳出は86億円で、そのうち人件費が16億円、普通建設事業費が16億円、公債費(借金の返済)11億円などが主な支出です。

 地方債の残高は102億円です。今年は2.5億円ほど借り入れより返済の方が多かったのに、残高が微増しています。利子のことも考えると、現在の経済状況ではこれ以上地方債を増やすのは危険だと思います。

 「人件費16億円」を見て顔色が変わった方も多いと思います。これについてはまた改めて詳しく報告させていただく予定です。私も議員として、感情的に高い・安いの議論をするのではなく、住民のみなさんにきっちり仕組みを説明し、理解していただく責任があると思っています。

 一つだけ気にかかったのは、公立社総合病院の赤字の補てん7000万円です。

自治体病院ですので、予算の段階で法に基づいて4億円程度の補助をしています。

それでもさらに赤字が出たので、3月の補正予算で7000万円の補てんをしたわけですが、これは地方公営企業法のルールにのっとったものではないですし、赤字が出たら穴埋めする、というような経営を続けていて良いわけがありません。

 ここ数年、毎年のように赤字の補てんが行われていて、累積の赤字は9億円を越えました。かなり悩みましたが、この7000万円の支出の補正予算はすでに議会で承認されていますし、予算が適切に執行されているかどうかを見る、という決算の性格から考えて、病院の決算の認定についても賛成しました。

(なおこの項では1億円未満の桁は四捨五入して表記しています)

一般質問

定例会2日目の9月16日には一般質問の機会があり、私も次の3点について質問をしました。

@公立社総合病院(以下、社病院)の経営の問題について

 社病院は社町にとって重要な施設であると思います。「病院をさらに充実させてほしい」というご意見も耳にします。しかし先ほども述べましたように経営状態が良いとはいえないのも事実です。

 こういった観点から、地方公営企業法を病院に全部適用し、病院に専門の管理者を置いて責任を持って経営に当たってもらってはどうかと質問しました。これに対して町長より住民福祉の向上を進めるために一体化した行政運営が必要であり、町長が病院長と連携を取り健全経営に当たっていくとの答弁がありました。

 次に病院の待ち時間について質問をしました。初診の患者さんで平均1時間29分、再診の患者さんで平均45分とのことでした。中でも受付から診察開始までの待ち時間が長いとのことでしたが、今後改めて改善への取り組み等についても質問したいと思います。

 次に、社病院でも実施が予定されている薬の院外処方について質問しました。診療報酬の改定で、病院で薬を出しても採算がとれないことなどから、薬は病院の外の薬局でもらっていただくことになります。

 まず、具体的な開始時期ですが、平成16年3月予定とのことでした。

 次に、経営上のメリットはわかるが、患者側のメリットは、という点で質問をしました。これに関しては薬をもらう待ち時間の短縮や、複数の病院から薬をもらっている場合など、重複等のチェックができるとのことでした。患者のみなさんには院外の薬局までご足労をおかけすることになりますが、私としては経営改善のためにご理解いただきたいと思っています。

 

A市街化区域(特に農地)の固定資産税について

市街化区域にある農地は、宅地化を促進する意味合いから、宅地並みの評価額で課税されていて、市街化区域外の農地とは固定資産税の額が全然違います。

ただ、宅地化を促進するといっても、現在いくらでも家が建つような時代ではありませんし、市街化区域の中でも区画整理がされていない旧来の集落などで、宅地化に適さないような小規模な農地もあります。こういった中で、高い固定資産税だけがずっとかかってくる状態でよいのか、という観点から質問しました。

まず、地価が下がっているのに固定資産税が上がってしまう理由や、都市計画税の用途について、理解が得られているのか。税の納付書と一緒に説明の紙を入れてはどうか、と質問しました。この点については、質問があれば説明をしてご理解いただいている、ということでした。また、機会があれば私もこの議会報告で仕組みについて説明させていただこうと思っています。ちなみに昨年の都市計画税は下水道整備、社中央公園の整備、道路整備等に使われ、事業が終わっても起債の償還があり、当面は課税が必要とのことでした。

次に、先ほど述べた市街化区域農地の固定資産税の問題から、宅地化が進まない状況等を考えて、現在の都市計画を見直す必要がないか質問しましたが、現状見直す理由が見当たらないとのことでした。

これについてはさらに「市街化区域に農地を持たれている方の声を聞いたのか」という再質問をしましたが、町長より、住民の声を聞くと批判的な声しか聞けないのが現状だし、利害・得失ということですべての住民の声を吸い上げるのは無理。最善でなくとも次善の策ということで、住民のみなさんにも理解をしていただく努力はしていかなくてはいけない、という答弁がありました。

正直に申し上げて、この問題に関しては手を広げすぎて焦点がぼやけてしまったかな・・と少し反省しています。決算委員会でも、市街化区域の固定資産税の滞納が増加傾向にあるという説明がありましたし、非常に重要な問題です。この問題は今後ともとりあげていこうと思っています。

 

B若者(特に高校卒業後)の進路について

私も、「若者が・・」なんて言えるほどの年齢ではないのですが・・。特に高校卒業後の進路の選択で、社町から出て行く、という決断をする人も多いと思います。中には、社に残りたいけれど、やむを得ず巣立っていくことを選択する人もいると思います。そういった観点から、若者の進路や希望を調査して、社町に欠けているものがあれば補い、若者にとって魅力ある町づくりのきっかけにしてはどうか、と質問しました。

町長からはプライバシーの問題もあるし、若者にとって魅力ある町といっても

魅力というのは多様で、進路等の調査と直接結びつけるのは難しい。簡単なアンケート調査で済まされるものではないし、検討の余地を残してほしい、といった答弁がありました。

また、新しく中国道の高速バスに定期券ができたので、通学定期に補助を出してみてはどうか、という質問をしました。私は補助金をどんどんつけるのには反対なのですが、通学定期の補助で一人でも「じゃあ、社から通おうか」という選択をしてくれる子供が出れば、社町にとって非常にプラスになると思ったからです。町長より、安易な助成は考え物だし、内部でかなり調整もする必要があると思うので現状では考えていないが、検討はしていきたいとの答弁がありました。

常任委員会

私は産業建設常任委員会に所属しています。また、総務文教、厚生の両常任委員会も傍聴してきました。

●産業建設常任委員会・・沢部にある県の酒米試験地を視察してきました。今後、減反政策が大きく変わります。簡単に言えば厳しい競争になっていきます。その中で社の農業が生き残っていくために何をすべきか、考えていかねばなりません。

●総務文教常任委員会‥付託されていた選挙公報の発行に関する条例は、継続審議になりました。その後、ケーブルテレビでの議会中継の要綱の案について説明がありました。一般質問を基本的に質問4分−答弁8分で流し、他の本会議や委員会は2分程度のニュース形式になるということでした。私は全部中継すると思っていたので、かなりあっさりしているなあ、という印象を受けました。あくまで素案なので、今後さらに練られて、良い中継になれば、と思います。

●厚生常任委員会‥病院の経営問題が議題で、その中で、町長より病院を改築し、4階建てにすることも考えているという話が出ました。病院の整備は必要性が高いとは思いますが、経営状態等を考えて議論が必要だと思います。

コラム

合併協議も核心の部分に入ってきました。新都市建設計画がまとまると住民説明会も行われるとのことです。(時間等の関係でまちづくり懇談会のように各集落を回るのは無理なようですが)具体案がまとまってくれば合併のメリット・デメリットもはっきりしてくると思います。

今回の合併は「地方交付税をカットするために国が押し付けている」という側面があるのは事実だと思います。簡単に言えば、地方公共団体が必要とする金額と、収入の差を国が交付するのが地方交付税です。しかし、地方公共団体全部の差額を埋める金額を国が持っているわけでもなく、累積40兆円を越える国債で穴埋めしています。このままでは地方交付税制度は破綻する気がしています。

今後どうなるかわからない交付税制度等を見ていると、自治体は自立できる体力をつける必要があるように思います。実家の家計が火の車なのに、仕送りを当てにしていても仕方ないですから。もっとも、自立できる体力というのは、合併することではなく、合併した後の努力でもたらされるものだと思いますが。