社町議会議員 藤尾潔 議会報告D

2004.4.21

平成15年度補正予算

 平成15年度の補正予算が審議されました。補正と言っても特別大きな事業をするとかではなく、年度末なので見込みと実績を調整するような内容でした。

 追加事業としては、社高校のセンバツ出場に対して500万円の補助金が支出されました。地域全体で盛りあがれてよかったと思います。OBでもないのに校歌もバッチリ覚えましたので、夏にまた歌えたらなぁ、と思っています。

 また、病院の会計では昨年より減ったものの今年度も4000万円の赤字補てんを行い、補てんの合計額も3億円弱になりました。この年度末の補てんは、当初予算の段階で採算の合わない部分等に関して補助をした上で、さらに出てきた赤字への補てんで、問題の多いものだと考えています。私は「予算の範囲で経営できず一般財源から補てんを行っている状態なのだから、経営責任をはっきりさせるべき。」という質疑をしましたが、「今後とも責任を持って経営に当たっていきたい」という答弁でした。私も、経営責任ということで辞任とか手当の返上とかいうことが事態の解決にならないことはわかっています。だからといって、「誰も目に見える形で責任を取らなくてよい」ということにはならないと思います。また、経営努力をしても人件費等痛みをともなう部分に踏み込めないのも現在の体質によるところが大きいと思います。

不良債務の発生でさらに経営を圧迫しても困るので賛成しましたが、課題の多い内容だったと思います。

平成16年度予算

 3月議会での最も重要な案件が予算の審議です。詳しい内容については新聞や広報に掲載されていますので、自分なりの考え方を書きたいと思います。

@三位一体の改革と、町債に関して

 2月末ごろ、新聞に「三位一体の改革の影響を受けて予算を組むのに苦労する自治体」というような記事がよく出ていました。社町ももちろん例外ではありませんでした。

 地方交付税で1.1億円の減、公立保育園の国・県の補助金のカット(一般財源化)による6500万円の減、臨時財政対策債(後述)発行額の1.45億円の減があるなか、国から移譲された財源は所得譲与税の3600万円だけでした。こういった国のやり方には疑問点も多いですが、町では与えられた条件で予算を組むしかありません。大変苦労の多かった予算編成だったと思います。

 (注)臨時財政対策債…地方で必要とされる金額と、収入の見込みの差額が地方交付税として国から交付されることになっています。しかし、国にすべての差額を交付できるお金があるわけではありません。そこで、とりあえず不足した分を国と地方が折半して借金し、地方負担分については返済時に交付税で100%措置するというものです。

 当初は、平成13年から15年までの臨時措置でしたが、16年になると18年まで延長になりました。こういった臨時措置の慢性化や、「返済時交付税で面倒みます」とはいうものの、現在でさえ交付税会計は成り立っていないわけですから、返済が始まるとどうなるんだろう…と心配はつきません。臨時財政対策債に加えて、「返済時は70%を交付税で面倒見ます」という合併特例債もあるわけですから。特例債について「飴とムチ」という言い方もされますが、毒入りの飴なのかもしれません。

話を社町に戻します。私は「むやみやたらと借金して無駄な公共事業をすべきでない」という考えを持っています。(もちろん必要な投資はすべきです)今年借金をしてやる主な事業は前年からの継続事業である社中央公園の整備ややしろ台の水道施設工事(両方とも今年度で完了)、社中・福田小・米田小の校舎や体育館等の整備などで、不要不急の事業を避けた内容であったと思います。また2.3億円で下水道の遠方監視システムの構築を行います。今後は下水道整備等の町債の返済がある程度落ち着くまでは、大幅な借金をともなう事業は難しいという印象をうけました。 

A保育料の改定について

 今年の予算の焦点の一つが保育料の改定でした。社町の保育料は平成10年から改定を行っておらず、また所得の低い方に対してかなり安く設定されていました。合併に関しても社町だけがかなり安いことが問題になっていること(保育料が安いのはもちろんよいことですが、その分当然税金から持ち出しをしているわけです)、先ほど述べた三位一体改革の中での補助金の削減などの影響から改定を検討されたのだと思います。

 保育料は町の「規則」で定められていて、町長の権限で改定ができます。(条例だと議会の議決が必要です。)今回も改定がされたあと庁舎前に張り紙がしてあるだけで、定例議会の前日にやっと委員会に事後報告がありました。張り紙を見た当初は何の説明もないまま改定がなされていることについて、私もかなり憤慨していました。

その後何度か担当課に説明を聞きに行って、「安易な値上げ(特に改定で値上げになるのは制度上所得の低い階層になります…上限が設定されているため)はすべきでないが、現状を解決するにはさらに一般財源から持ち出しを行うか、公立保育園の民間委託や定員の見直し等抜本的な見直しを行うしかない。今年の予算に関してはその時間がない」と考えたので予算案には賛成しましたが、決め方については今でも納得していません。

 3月の一般質問でも今回の件に触れ、「町長が一方的に決めるのではなく、必要があれば条例化すべき」という質問をしたところ、町長より「保育料については条例化する必要はなく、町長において決定する、という昭和35年の行政実例があり、今回の件もそれに従ったまでのこと」という答弁がありました。私も行政実例まで参照していなかったので条例化の必要がないことについては勉強不足でしたが、時代も平成なのですから、条例でなくても重要なものは十分な説明・討議をしてオープンな形で決めるべきだと思います。予算審議のなかで「これから財政の観点から公共料金の値上げということもあるかも知れない。しかし役場としても徹底した効率化を行った上で、きっちり説明責任を果たさないと住民のみなさんにも納得していただけないと思う」という説明をされた課長もいて、個人的には感銘を受けました。

Bその他、まとめ

以前から問題にしている人事院勧告に基づかない調整手当や基準を上回る交通費の支給について質問しましたが、「県町村の取り決めに従っている」という従来と同じ答弁がありました。また、「出張旅費についてはその町村会の取り決めさえ上回っている」という質問をしたところ、「確かに上回っているので早急に見直す」という答弁がありました。

また、予算審議の中で、職員の勤務評定と昇任試験を共に行っているのは近隣で社町だけであるという説明がありました。役場も近隣を見て横並びで行政をやっているわけではなく、前向きに行政を進めているんだな、と少し感心しました。さらに加速度的に前に向くように議員として見守りたいと思います。

また、CATVインターネットの加入者の増加にともない、速度が落ちている状態等はないのか、必要に応じて増速すべきでは、と質問したところ、「状況を見たうえで増速を前向きに考えたい」という答弁がありました。

また、役場の中の情報公開条例にもとづくコピー代(50円)に関して「情報公開という観点や、市場の価格等から考えてもおかしいのでは」という質問をしたところ、見直すという答弁があり、4月1日から10円になっていました。図書館まで10円になっていて早い対応にびっくりしました。

 予算全体について、問題点もありますが、「予算を否決して止めてまで反対することではない。予算の執行や、今後の対応を見守る中で対応すべき」と考えて賛成しました。

一般質問

 今回は「合併に関する住民及び議会への説明について」を重点的に質問しました。

 まず、2月に合併に関する中間報告会が行われたわけですが、最終報告はどのような形でやるのか質問しました。かなり前に住民の方から「まちづくり懇談会はやらないのか」というような質問をいただいたことがあり、担当課にたずねたところ「合併の話がある程度まとまったら報告会を行う。それをもってまちづくり懇談会にかえさせていただきたい」というような説明がありました。「では、各集落をまわるのか」とたずねたところ、はっきりした答えをいただけなかったので議会ではっきりさせようと思い質問しました。「各集落をまわるのは時間的に無理。2月の状態か、もう少し細分化した形で考えている」とのことでした。「では、少しでも細かい単位で、多くの集落をまわるように努力されるのか」と再質問をしましたが、「時間的な制約もあり理解してほしい」という答弁がありました。「最終報告会で住民から意見が出た場合、協議会へ持ち帰って内容を反映させるのか」という質問をしたところ、「最終報告会で意見が出ても、協議会へ持ち帰って再協議する時間はない」という答弁がありました。

 また、「今回の中間報告会では『こういう協議をしてきました』というような形での説明であったが、最終報告会ではよく言われる合併のメリット・デメリットを含め『合併したらここが変わります』というような説明をすべきでないか」と質問をしたところ、

「今回のように協議の内容を説明する形になる」という答弁がありました。

 また、合併協議の中で条例・規則のすり合わせを行いますが、「条例については議会が議決権を持っているのだから、すり合わせの内容を議会に説明する必要があるのでは。また規則・要綱の中でも条例化できるものは条例化すべき」という質問をしました。(条例と規則については保育料のところで少し触れたとおりです)「すり合わせた条例案を事前に議会に示す必要はないと考えている。また、規則を条例化すべきというが、先ほど議員は条例の議決権は議会にあると言われた。それなら議会でお決めになればどうですかと言いたい」という答弁がありました。合併当初は数多くの条例が上程されるはずなので、混乱しないよう親切心(?)で言ったつもりだったのですが…。「どんな条例のすり合わせをするかは示せませんが合併に賛成してください」と言われても困惑します。

 今回の中間報告では具体的なメリット・デメリットや財政計画など重要な点は明らかにされませんでした。そして最終報告会で出た意見を再協議する時間的余裕はないという…これでは住民の意見はどこで反映されるのか、と言いたくなります。町長は住民投票の是非を問われた時「住民投票に付する勇気はあるが、実際に住民投票をするのは善しとしない」とよく言われます。私はこの言葉は「投票を実際しなくてもほとんどの住民に理解してもらえる自信がある」という意味で、住民の理解を得るために十分な説明をし、意見をくむ努力をされるだろうと解釈し、納得していました。ただ最近は「期限内に話をまとめる」という方向に行政の目が向きすぎているような気がします。(もちろん話をまとめるのは非常に大変なことですが)。

 さて、3月の合併協議会ではゴミ処理の手数料について、「当分の間は現行の通り社・東条は有料、滝野は無料」という決定がされました。(袋に大・小の区別ができ、小の袋は20円になります)滝野だけがみどり園で処理をしていることが理由ですが、みどり園にたのんで指定ゴミ袋のものを持っていくようにすればよいだけだと思うのですが…。

最低でも有料であれ無料であれ統一すべきだと思うし、ゴミの減量の観点からいえば有料にすべきだと思います。これでは社・東条の人には不公平感があると思うし、滝野の人も「滝野だけ無料」というような目で見られると逆にいい気はしないと思います。

 ちなみに14年度の決算では廃棄物処理手数料収入は約1750万円で、クリーンセンターの経常経費(運転経費)は約9200万円です。これにさらに収集の費用などもかかります。単純比較はできませんが、一袋200円以上はかかっていると思います。私も安易にゴミを捨てる傾向があるのですが、考え直さなくては、と思いました。

(お知らせ)

この議会報告もおかげさまで第5号を出させていただくことができました。ただ、現状では2−3ヶ月に1回が精一杯です。そこで中間に会員版のような形で増刊号を出したいと思います。ご希望の方はご連絡ください。(もちろん無料です。電話は夜のほうが比較的つながりやすいと思います)