社町議会議員 藤尾潔 議会報告E

2004.7.26

専決処分の承認

 初めに専決処分の承認が議題となりました。本来予算や条例は議会の議決があった後施行されるものですが、緊急の場合等議会を開く余裕がない場合、町長は「専決処分」を行って条例改正等を行った上で、議会に事後承認を求めるということもできます。

議会では、議会を開かずに「専決処分」として行ったことが妥当なのか、またその内容は適切だったのかについて審議を行います。6月議会は年度がかわってはじめての議会なので、年度末の法改正等にともなう条例改正などの承認を求められました。

その中に、町税条例の一部を改正する条例がありました。個人町民税は住民一人当たり2000円納めていただく「均等割」の部分と、所得に応じて納めていただく「所得割」から成り立っていました。3月に国会で地方税法が改正され、今まで均等割は人口に応じて2000円、2500円、3000円と三段階であったものが3000円に統一されたので、今まで2000円だった社町では一人当たり1000円の負担増をお願いすることになります。また、夫と生計を同一にする妻の方は非課税だったのですが、今年度から課税対象になります。(今年度に限り半額の1500円)

法改正にともなうものですから条例改正の内容は妥当だと思い賛成しましたが、住民のみなさんに負担をお願いした、という意識を持っていかなければいけないと思いました。(町民税は県民税と一緒に徴収しますので、今年度の税の納付書の均等割の額は町民税分3000円に県民税分1000円を加えた4000円になっています)

 また、平成15年度の補正予算が専決処分されていました。これは昨年一般財源で行っていた農村総合整備事業(ため池改修等)について、農林水産省の方から「農村総合整備事業債の枠に余りがあるので借りないか」という話があったので起債に変更したということのようでした。この起債は元利償還の50%を後年度交付税で措置してもらえるそうなので、町としてはお得な話なのかもしれません。しかし、増えている国や地方の借金が問題になっていることや、ただでさえ地方交付税をカットしようという話の一方で「後年度の交付税で措置しますから」というような話が本当によいことなのかは疑問です。この補正予算については、町議会議員の立場で賛成しましたが、一人の国民として見た場合には本当に理解に苦しみます。

条例改正

 今回議題になった条例改正の中で特に論議が集中したのは、給与条例の改正で、「選挙事務に従事した場合には管理職にも時間外勤務手当を支給する」という趣旨のものでした。本来管理職には時間外勤務手当の支給は行っていないのですが、最近は管理職が増えて主事・主査・係長級の職員の数が減ってきたことや、期日前投票制度の施行等にともない選挙事務がふえたため、管理職を選挙事務に従事させざるを得なくなり、時間外勤務手当を支給するというものでした。議会初日には、「町長が特に定めた場合、管理職にも時間外勤務手当を支給することができる」とあり、規則の案として選挙事務・その他町長が特に必要と認めた場合となっていて、「これでは町長の裁量でいくらでも支給対象を拡大できる。白紙委任ではないか」という指摘があり、条例案が撤回され、修正したものが再提案されました。

 再提案されたものは「選挙事務に従事した場合に限り、管理職にも時間外勤務手当を支給することができる。支給額や支給日は長が別に定める」という内容でした。

 私は「管理職手当の支給を受けている職員が、管理職手当の支給を受けない職に従事した場合でも時間外勤務手当を支給することはできない」という行政実例を見ていたので、これとの整合性を質問しましたが、「本来の職務と大幅に内容が違っているため支給しても問題ないと考えている」という答弁でした。

 何の根拠も示されなかったので全然納得できなかったのですが、百歩…ではききません、一億歩くらい譲って管理職に時間外勤務手当を支給することが妥当であったとしても、地方自治法に「給料・手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない」と決められているので、今回の「支給額や支給日は長が別に定める」と規則に委任して額が条例の中に明記されていないのは違法ではないか、と質問しました。「条例の他の手当でも、給与の何%という形の表現で、金額を明記していないものもある」という答弁だったのですが…給与の何%という形でも記入していれば具体的な額は決まるわけですし、そもそも今回の条例には全く何も書いていません。全く釈然としないまま、私の2回の質問の機会は終わってしまいました。

 その後討論といって賛成、反対の理由を述べる機会があるのですが、友井議員が反対討論に立たれた後、賛成討論がなかったため討論は行いませんでした。

 条例は議長と欠席議員を除く16名で採決され、賛成11反対5(友井、蓬莱、磯貝、氷見、藤尾)で可決されました。普段は採決された条例に異議を言ったりはしないのですが、今回は違法性もあると考えていますし、後で総務省に電話で聞いても、「違法かどうかは裁判所しか決められないが、法や通達の趣旨から言って好ましいとは言えない」と言われたので、納得できる回答が得られるまでがんばりたいと思います。

一般質問

今回は3点質問しましたが、CATVで放送もされていますので要約だけにしたいと思います。

まず第一に、庁舎玄関での喫煙について質問しました。健康増進法の施行により庁舎内が全面禁煙となり、庁舎玄関前に喫煙所を設けていますが、玄関前といえば庁舎の顔。そこでの喫煙が適当なのか質問しました。「全面禁煙となって半年以上経過し、住民のみなさんにも定着してきたと考えている。必要に応じて覆いをつけるなどの対策も検討したい」との答弁がありました。

次に、前回に続いて合併に関する住民説明会について質問しました。合併協議も残すところ数項目で、それが済むと住民説明会→合併協定書への調印→各町議会での議決、といった流れになっていくわけですが、住民の参加しやすさ・意見の述べやすさや、町づくり懇談会が開催されていないことなども踏まえて、前回のように小学校区単位ではなくもっと細かい単位で行ってほしいという質問でした。「数集落単位で」という答弁でしたが、私の意図は伝わっていると思いますし、これ以上の議論は平行線なのであとは行政の判断を待ちたいと思います。

最後に、合併協議会に上がらない事務事業について質問しました。当初、合併協議には千以上の事務事業のすりあわせを行うと聞いていたのですが、合併協議会での協定項目は50余り。(この中に100あまりの事務事業が含まれています)残りのものはどうするのか以前から気にしていましたが、「税の納付書の様式など、ささいなことなので協議会に上げていない」と聞いていました。しかし5月の協議会で職員の身分に関することが議題になった時、資料に手当の額が記されていないことに気づいたので、これも協議会に示さずに決めるのかと思って質問をしました。「法律で決めなければならないもの、

近隣で上がっているものは上げている」という答弁がありました。しかし、協議会に上げずに決めた事項とか、条例をどうさわるつもりなのかを示されないまま、議会に合併の承認を求められた時、賛成したい気持ちがあっても賛成して良いものか今から心苦しい思いをしています…なるべく合併は前向きに考えたいと思っていますので。

 さて、合併協議会は7/288/269/30と開催予定です。良く質問いただく議員の任期等についても近々提案されると思います。特段のことがない限り傍聴に行き、またHP等で内容の報告もしたいと思っていますのでまたご覧ください。

産業建設常任委員会

 住民のみなさんから良くおたずねを受けます、国道372号線のバイパス計画について説明を受けました。滝野町のJR社町駅近辺のL字クランクの所から加古川に橋をかけ、サイエンスパークの北側を抜け、田中で国道175号の立体交差の下をくぐり、ひろのが丘・役場の東側を抜けて国道372号木梨交差点まで結ぶルートです。

 372号に屈曲部が多いことや、市街地への大型トラックの乗り入れの増加などから、社町の重要課題として、国道バイパスとしての事業採択をお願いしてきました。以前から事業認可を受けていた175号の西側(野村河高バイパス)に加え、東側(社バイパス)の事業認可が下りたため、全線について開通のめどが立ちました。

 社バイパスについては、国道175号から175号の旧道(松尾のセブンイレブンの脇)までが田中工区。そこから県道神戸社線(銀ビルのことろから下東条方面に抜ける道)までは都市計画道路として既に整備済みで、その先ひろのが丘東側から町営嬉野台団地のところまでを山国工区と呼んで工事を進めていくことになります。

 山国工区に関しては県が平成18年度での「工事完了宣言」を出しているので、それまでには喜田の東側から松尾の旧175号のところまでが一本でつながる予定です。田中工区に関しても5年以内の完了をめどに並行して工事が進められる予定です。

 野村河高バイパスについては、社町内に関しては、地権者の方の協力を得て用地買収の交渉がまとまり、契約が完了したようです。また、田中の175号の立体交差とサイエンスパーク北側の道を連結する工事に取りかかるようです。

 肝心の橋ですが…国土交通省との河川協議等を平成18年度に行い、平成19年度に工事に着手、供用開始は平成23年ころの予定とのことでした。「遅い」という意見もあろうかと思いますが、総事業費が56億円とのことで、順次着手していくというのはやむを得ないのではないかと思います。

また、都市計画について「特別指定区域制度」の説明を受けました。市街化調整区域でも、集落単位で「まちづくり協議会」を立ち上げ地区計画を定めることにより、一定の条件で規制が緩和されて、住宅の新築や工場の拡張等が認められる制度です。市街化調整区域の住民の方から、「ムラがさびれていく」というような意見をうかがっていたので、この制度自体は非常に良いと思います。しかし、市街化区域の住民は都市計画税等の負担をしているわけですから、公平感に配慮して事業をすすめてほしいと思います。その他、委員から農振との関連の質問もありましたが、近々役場のほうから制度の説明を行っていくようです。

入札

 議会最終日に、下水道の集中監視システムと、福田小学校の大規模改造工事の入札の承認が議題に上がりました。さて、このうち福田小学校の工事について、当初17社で入札を行う予定だったところ、談合情報が寄せられ、どこが落札予定かまでは述べなかったものの、17社中16社の名前を述べられたそうです。(社町では、談合防止のため指名業者名は事前公表していません)そこで4社を追加して入札を執行したとのことですが、

@    なぜ、役場職員しか知り得ない入札業者名が漏洩しているのか。

A    寄せられた情報に対し、4社の追加という措置が妥当だったのか。ちなみに今回の工事を行うことが可能な業者は100社以上あるそうで、総入れ替えを行うことや、指名業者を大幅に追加する等の措置も取れたはずです。

という点に納得できなかったので私は反対しました。@については、図面の発売を外注しているので、その店を見張っていれば入札業者は把握できるし、以前にもそのような例もあったそうですが、部外秘の情報の割に管理がずさんであると言わざるを得ません。 後に総務文教委員会でも問題になっていて、早急な改善を求められていました。

 大きな町では、オンブズマンといわれる方が町長交際費とか入札とかの不正を明らかにする活動をしています。私はそういった活動に「もっと前向きな議論をすれば良いのに」と正直思っていましたが、そういう活動をしなければ、緊張感を持った行政運営につながっていかないのではないか、と考え直した一件でした。